労働時間管理を考える①

こんにちは。スポーツクラブ定着コーチの森川友惠です。先日、NHKのニュースで「労働時間管理」のガイドラインについて取り上げられていました。昨年の1月に内部通達だった基準から使用者向けのガイドラインに変更されたのですが、現在のところ、一定の要件を満たせば「自主申告制」が認められています。が、今後は、労働時間を把握するには、何らかの客観性のある記録を元に労働時間を管理しなさいということになるようです。その方法を省令で定めるということだそうですが…。

そもそも…労働時間管理、皆様のクラブではどのような管理や工夫をされてますでしょうか?

今日は『労働時間』そのものについてお話しをします。

労働基準法に書かれている『時間』の概念は?

労働基準法が出来たのは今から71年前。本来、日本では私的な関係を判断する法律は“民法”を元にして判断される訳ですが、これでは、使用者ー労働者という関係性で考えると弱い立場に立たされるであろう労働者を守るという意味あいでできた法律が労働基準法です。しかし、71年経過して、当時は想定されていなかった業種や職種が増えてきて法律をそのまま当てはめることが難しくなってきたこと、また、世界情勢や日本の社会環境を勘案して幾度となく法改正や適用除外とする項目が年々増えてきて、正しく理解して、運用するのが難しくなってきていることも事実だと思います。

が、労働時間管理を正しく管理することは、労働者の“賃金”と“健康”を守るために最も重要なことです。是非、今一度、皆様のクラブでどのような管理をされていているのかをこの機会に、是非確認ください。

 

労働基準法に書かれている『時間』の概念は実は2つしかないんです。

それは、32条の『労働時間』と34条の『休憩時間』の2つです。32条の『労働時間』は皆様がよくご存じの1週40時間(特例対象事業場除く)1日8時間という法定労働時間を定めたもの、34条の『休憩時間』は労働時間が6時間を超えたら45分、8時間を超えたら1時間の休憩時間を与えなければいけないというものです。

きっと、皆様、『そんなこと知ってるよ!』という声が聞こえてきそうですが…。『労働時間』の条文の語尾は、それぞれ『~させてはならない』となっているんす。と言う事は、法律では、40時間、8時間を超えて働かせるのは禁止と定めているんです。もちろん、各種の変形労働時間制を利用されているところは一概には言えませんが、これを意識して所定労働時間の設定や労働時間管理をされてますでしょうか?そして、この禁止を解除するために提出するのが時間外・休日労働の協定書(36協定)。それだけの重みを持つ36協定書だからこそ、ときの首相が何度となく委員会や国会答弁で口にし、管轄する厚生労働省も36協定に関するリーフレットを数年で何度も、様々なパターンで発行するのです。

36協定の締結に際して注意したいこと

1年に1回、皆様のクラブでも定期的に更新されていると思いますが、是非とも、確認頂きたいのが3点あります。それは、

① 労使で検討をしっかりとすること。

② 締結する時間は、実態に即した内容で締結すること。

③ クラブ内で内容を周知すること。

当たり前ではありますが、この3点が抜け落ちているご相談を受ける事が後を絶ちません。特に、36協定で締結する時間外労働は『上限時間』ですので、これを超えてしまうと32条違反となります。これを嫌って、多くの事業場さんで多めに時間を設定するということをされたり、相談を受けるのですが、これもお勧めできません。実態ベースで管理されること、そして、新規事業や新たな取引先が増えて時間を確実に超える可能性が出てきた場合は、更新頂くことがベストかと思います。

そして、多くの問い合わせを頂くのが、“事業場で締結している36協定の内容が分からないから教えてほしい”というもの。ちゃんと労使で検討したのであれば迷わず周知が可能だと思いますがいかがでしょうか?労使協定にはご存じの通り、周知義務があります。もし、出来ていないということであれば、スタッフ誰もが目につくところに掲示頂いたり、イントラネットでいつでも見ることができる状態にしておくなど、各クラブですぐ対応できる方法で周知をまずしてくださいね

紹介キャンペーン成功の秘訣

こんにちは。スポーツクラブ定着コーチ、センターの代表の森川友惠です。

本日は『紹介キャンペーン成功の秘訣』についてお話しをします。クラブの年間の販促費投下割合は上期に60%~70%、下期30%~40%程度ではないでしょうか?かつ、毎月平均的に投下するクラブは少なくて、会員制導入をされているクラブでは、入会獲得をしなければいけない、もしくは入会獲得が比較的スムースに進むことが予想される月に重きをおき、それ以外の月は販促費をあまりかけずに入会を獲得する工夫をされるかと思います。

そんな時に、いずれのクラブも現会員様の紹介で入会を獲得する“紹介キャンペーン”を展開されるところが多いのではないでしょうか?

紹介キャンペーンの成功は特典が全て?

私自身もそうでしたが、「紹介キャンペーン」と言えば、紹介者・入会者共にお渡しする特典(の額)がカギを握るとずっと考えていました。いかに喜ばれる特典をお付けする事ができるか?例えば、ご紹介者には、商品券◎◎◎◎円分プレゼントや月会費半額免除、プロショップ割引券等、入会者には入会金、事務手数料免除、月会費初月度免除等、時間が経過する度に特典の額は大きくなっていったように思います。

会員様やご入会者に直接のメリットがある、商品券のプレゼントや月会費の免除は確かに喜ばれますし、反応も大きいのは確かです。しかし、この特典で、お客様がお友達にクラブを紹介するとしたなら…。

『今回の特典が良いから、入会しない?』

『今、入会したら、トクだから…どう?』

という紹介のされ方になるのではないでしょうか?確かに、“今、買う理由”はありますから、一定の反応は期待できるでしょう。ですが、この動機で入会されたお客様が長く継続頂けると思われますか?確かに、通常のキャンペーン月に入会されたお客様とお友達の紹介で入会されたお客様では定着に若干の差が出ますが、価格や特典に魅かれて入会を決めた方は、これ以外の要素に気付かない限り退会してしまいます。

そして、皆様のクラブは、“特典が良いから”“トクだから”という紹介をされたいですか?

では…どうしたら?良いのでしょうか?

クラブ側が絶対やらなければならないことは、紹介のされ方をコントロールするということです。

その為には、まず、クラブのMVP(スタッフ定着ノウハウページをご参照ください) を、スタッフはもちろん、ご利用になられているお客様にも、スタッフが行動する姿を通して浸透させる必要があります。これにより、私たちのクラブはこんな事を目指していて、それを実現する為にはこんな目標を持っています!そして、これらを達成するための行動指針は、これです!ということがわかり、お客様の口から、『私が通っているクラブは○○が特長で、良いところだよ』という言葉が、“トク”だからという言葉より前に出てくる確率がずいぶんと上がりそうですよね。ですが、これでは、不確かですよね。一歩踏み込んで、対象別にあわせたキャッチフレーズを作りこんでしまうのです。

例えば…お子様対象のスイミングや体育スクールであれば、「最短○○日でクロール15m泳げるようになるスイミングスクールです」、「逆上がり○日で完成させます。駅チカ○○体育スクール」、フィットネスクラブであれば「最短1か月で○KG減保障。あなたのなりたいカラダを実現」等のようなお客様が一読すれば心にも記憶にも残るフレーズを徹底して作り上げるのです。

それには、あなたのクラブの強みは何ですか?ということを明確にしておかなければなりません。何が出来て、何が得意なのか?どんなスタッフが働いて、どんな能力を持っているのか?そして、お客様にはどんなことが喜ばれているのか?等、クラブの「棚卸」が必要なのです。

「棚卸」は相当の時間を要します。これを徹底して行わなければ、心にささるキャッチフレーズにはならないからです。「棚卸」に必要な項目は、次回に。まずは、クラブで働くスタッフと『うちのクラブの強みって何?』をテーマにミーティングされてみてはいかがでしょうか?